首が痛むとしばらく症状が続き、日常生活にも支障が出るため、つらい思いをする方は多いと思います。この場合、早く治そうとストレッチやマッサージを試みたくなるかもしれませんが、症状や段階によっては逆効果になる可能性もあり、注意が必要です。
首が痛む場合のおもな原因とともに、それぞれどう対処したほうが良いか解説します。
そもそも首の痛みはどうして起こるのでしょうか。症状に合った治し方を理解するため、まずは首の痛みの原因と、日常にひそむ要因について解説します。
普段から首には大きな負担がかかっています。人の頭の重さは体重の10%ほどもあるため、例えば体重60キロの人であれば、毎日6キロもの重さを支えていることになるのです。
首や骨(頸椎)はこの重みを支えながら、上下左右への動き・回転など、複雑な動きに対応しています。しかし、加齢や運動不足などにより首の筋肉が弱ると、ちょっとしたことで筋を違えたり、筋肉のこわばりから痛みに発展したりしがちです。
多くの首の痛みは上記のタイプなので、生活習慣の見直しやトレーニングなどによって防げます。
ただし、加齢によって頸椎そのものが老化し、すり減ることで発症する痛みもあります。この場合、椎間板の損傷などにより、慢性的な痛みや痺れが出ることもあるので注意しましょう。
「急に首が痛くなった」、「朝起きたら首が痛む」というような場合、おもな原因は以下の3つが考えられます。
寝違えは、筋肉の緊張または軽度の肉離れが起きている状態です。長時間首を曲げて寝ていると、首の筋肉が凝り固まってしまいます。起床時に凝り固まった首をいきなり動かすことで、痛みや違和感が生じることを、一般的に寝違えと呼んでいます。
また、枕を新調したときなどに、枕の高さが合っていないことで発症してしまう可能性もあります。
神経痛は、頸椎付近が圧迫を受けていることによる痛みです。同じ姿勢を長時間取り続けるなどすると、頸椎の神経の出口付近が圧迫され、痛みにつながります。普段から猫背の人や姿勢が悪い人は、注意が必要です。また、ストレスで悪化する可能性もあります。
ただ、このような理由以外に、加齢が原因で頸椎症や頸椎椎間板ヘルニアを発症しているケースも考えられます。
捻挫は、首や頭に衝撃を受け、筋肉・関節・骨・神経などが損傷してしまった状態です。転倒や交通事故、激しいぶつかり合いのあるスポーツなどで生じ、「むち打ち」の俗称でも知られています。
寝ているときに頭がのけぞっていた場合や、不意に後ろから押された場合に発症する痛みも、捻挫の可能性があります。いわゆる「ぎっくり首」と呼ばれる症状は、頸椎の捻挫によるものです。
首が痛む場合の治し方の基本と、原因別の対処方法を解説します。
首に痛みが出た場合、基本は安静にすることが一番です。痛みがある部分を無理に動かしたり回したりせず、楽な姿勢で様子を見ましょう。
腫れや熱感を感じる場合は、炎症が起きている状態なので、症状を抑えるために患部を冷やします。冷感シートや保冷剤、湿布などを使うとよいでしょう。
腫れや熱感がない場合や、冷やすことで症状が軽くなった場合、冷えで滞った血流を改善することで痛みが和らぐことがあります。蒸しタオルを使ったり、湯船に浸かったりして患部を温めましょう。
ただ、温めるタイミングを間違えたり温めすぎたりすると、症状が悪化することもあるので注意が必要です。特に、傷めた当日はまだ炎症が十分に収まっていないことが多いので気を付けましょう。
朝起きたら首が痛いという場合、寝違えの可能性があります。この場合も、まずは先述したような基本的な治し方で様子を見るとよいでしょう。
寝違えたと感じた場合、ストレッチやマッサージしたくなりがちですが、無理に行なうと悪化する可能性があるため注意が必要です。マッサージは血行を良くするため、炎症が起きているときに行なうと逆効果になります。
同じ理由で、痛みを我慢して自己流でストレッチするのも避けましょう。動かして治そうとするのではなく、湿布や内服薬を用いて痛みを和らげて安静にするほうが、痛みの軽減には有効と考えられます。
上を向くと首の後ろが痛む場合は、神経痛の可能性があります。神経痛の場合は、患部の腫れや熱感の症状がないため、温めるケアを行ないます。
ストレートネック、スマホ首などと呼ばれる症状も、神経痛を誘発します。本来ゆるやかなカーブを描いている頸椎が、スマートフォンの見過ぎなどによる姿勢の悪化で、まっすぐになってしまう症状です。ストレートネックになると頭の重みを分散して支えられず、首の痛みにつながるのです。
このようなケースでは、姿勢を正して予防することが症状の改善につながります。適宜医療機関にも相談しつつ改善を図るのがおすすめです。
首を捻挫したと考えられる場合、傷めた当日から2週間くらいまでは、症状が強くなっていく傾向があります。
整形外科などで手に入る「頸椎カラー」と呼ばれる首を固定する装具や、テーピングで首を固定して安静にし、湿布などを使って炎症を抑えるとよいでしょう。
頸椎カラーがない場合は、タオルやマフラーを首の周りに巻いて顎置きを作り、安定させるのもおすすめです。これにより、頭の重さを首以外に分散できるため、負担が軽くなり、痛みが和らぐ可能性があります。
捻挫の発症初期段階では、筋肉の負担を最小限に抑えることがポイントです。ただ、2週間以上経過して症状が落ち着いてきたら、動かせる範囲で動かすことも心がけましょう。あまりにも動かさないでいると、筋肉のこわばりなどから痛みが長引く原因にもなりえます。
いずれにせよ、捻挫が疑われる場合は整形外科を受診し、自己判断しないことが原則です。
【第2類医薬品】フェイタスⓇ5.0
肩こりに伴う肩の痛み、腰痛などに
首に痛みが出た場合、どのような原因であってもまずは安静が第一です。特に症状の出始めは、ストレッチやマッサージなどは控え、痛みを軽減させることに専念しましょう。
軽度の寝違えなど、比較的自己判断しやすいケースであれば、市販の内服薬や湿布などの鎮痛剤を使うのも、楽になる方法としておすすめです。
寝違えなどの首の痛みを和らげるのにおすすめなのは、久光製薬のフェイタスⓇ5.0です。鎮痛消炎成分が皮膚の患部に深く浸透し、つらい痛みを和らげます。
また、優れたフィット感で、首などの関節にも貼りやすいのも特長です。ローションやクリーム、ゲルタイプも展開しているので、使いやすさでもお選びください。
首の痛みは寝違えや捻挫、神経痛などによるものです。朝起きて首が痛い場合などは、ストレッチで解消したくなるかもしれませんが、無理に動かすと悪化する可能性があるので気を付けましょう。自己流のマッサージなども控え、安静にするのが第一です。
安静にしていてもすぐに治るわけではないので、痛みで日常生活に支障を感じる方も多くいます。この場合は市販の湿布などを利用して痛みを和らげながら様子を見るのもおすすめです。ただ、自己判断できないケースもあるので、状況に応じて医療機関の受診も考えましょう。
健康ケアにおすすめの商品